経緯
Emacs上で日本語を入力するためのシステムとして SKKを使用しています。
今回Emacs以外のアプリケーションでもSKKを使用するように設定したため、その際の設定をメモしておきます。
現在のVine Linux 6はuimのバージョンが1.6.1のため sticky-shiftが実現できないため、最新版(1.8.2)をインストールしました。
uimのインスール
uimの再ビルド
VineSeedからuim-1.8.6-2vl7.src.rpmをダウンロードし、 vbuilderでRPMパッケージを作成します。 vbuilderはあらかじめインストールしておきます。
sudo apt-get install vbootstrap
wget http://ftp.vinelinux.org/pub/Vine/apt/VineSeed/SRPMS.plus/uim-1.8.6-2vl7.src.rpm sudo vbuilder --unionfs clean build build-rpm uim-1.8.6-2vl7.src.rpm
~/rpm/vbuilder/6/RPMS/以下のフォルダ(32bitと64bitで異なる)に rpmパッケージが作成されるため、必要なパッケージをインストールします。
自分でソースコードをダウンロードしてビルドしてもいいのですが、依存パッケージを自分の環境にインストールしなければならないことを考えると、 vbuilderを使用してビルドした方が良いと思います。
作成されたパッケージ
uim-1.8.6-2vl6.x86_64.rpm uim-anthy-1.8.6-2vl6.x86_64.rpm uim-devel-1.8.6-2vl6.x86_64.rpm uim-el-1.8.6-2vl6.x86_64.rpm uim-fep-1.8.6-2vl6.x86_64.rpm uim-gtk-1.8.6-2vl6.x86_64.rpm uim-gtk3-1.8.6-2vl6.x86_64.rpm uim-kde-applet-1.8.6-2vl6.x86_64.rpm uim-m17n-1.8.6-2vl6.x86_64.rpm uim-mana-1.8.6-2vl6.x86_64.rpm uim-qt-1.8.6-2vl6.x86_64.rpm uim-qt4-1.8.6-2vl6.x86_64.rpm uim-skk-1.8.6-2vl6.x86_64.rpm uim-xim-1.8.6-2vl6.x86_64.rpm
作成されたパッケージのインストール
今回は
uim-1.8.6-2vl6.x86_64.rpm uim-xim-1.8.6-2vl6.x86_64.rpm uim-skk-1.8.6-2vl6.x86_64.rpm uim-gtk-1.8.6-2vl6.x86_64.rpm # uimの設定を行なうために必要 uim-gtk3-1.8.6-2vl6.x86_64.rpm # 同上(gtk3版) uim-fep-1.8.6-2vl6.x86_64.rpm # ターミナルなどで日本語入力するために必要
をapt-get installコマンドでインストールしました(必要に応じて依存パッケージが同時にインストールされます)。
uimの設定
uimの設定画面
uim-pref-gtk &
あるいは
uim-pref-gtk3 &
で設定画面を開き、各種設定を行います。
個人的な設定(主なもののみ)
- 全体設定
- 標準の入力方式:「直接入力」
- 入力方式の一時切り換えキー:「”zenkaku-hankaku”」
- SKK
- 標準の入力モード:「ひらがな」
- SKK辞書
- 「辞書ファイルの代わりに辞書サーバを使用」:オン
- (自分でパッケージ化しているので使用しないと)
- 「個人辞書ファイル」:適度な場所を指定
- 「辞書ファイルの代わりに辞書サーバを使用」:オン
- SKKキー設定1
- 「sticky」(sticky-shift):”Henkan_Mode”
uimをデフォルトの漢字変換システムにするための設定
GNOMEでは「システムメニュー」から、「設定」→「ユーザ向け」→「漢字変換システムの選択」を実行し、「uim」を選択します。ログアウトして再ログインすると使用できるようになります。
fluxboxでの設定方法は分かりませんでした。コマンドが分かれば可能なのですが。
【追記】 vutils-guiパッケージに含まれるコマンドを使用して
gsetime &
で設定画面が出ることが分かりました。
uimを自動起動するための設定
GNOMEの場合
自動起動するアプリケーションに
uim-toolbar-gtk-systray
あるいは
uim-toolbar-gtk3-systray
を追加します。
fluxboxの場合
~/.fluxbox/startup に
uim-toolbar-gtk-systray & uim-toolbar-gtk &
あるいは
uim-toolbar-gtk3-systray & uim-toolbar-gtk3 &
を追加します。
z + spaceで全角スペースを入力するための設定
今回は http://makenowjust.hatenablog.com/entry/2014/08/10/233424 の内容を参考にしました。
以下の内容で ~/.uim を作成します。文字コードはEUC-JPです。
(define uim-pref-suppress-dot-uim-warning-dialog? #t) (require-module "skk") (define skk-ja-rk-rule (append '( ((("z" " ") . ()) (" " " " " ")) ) skk-ja-rk-rule))
Firefoxで入力ができない場合の設定
~/.bash_profile に
export GTK_IM_MODULE=uim firefox
を追加します。
他の候補:fcitx-skk
現時点でのVineSeedではfcitxがインストールされているため fcitx-skkを自分でビルドして試しました。
しかし、
- 漢字変換後に確定する場合にテンキーを使用しなければならない
- sticky-shiftが使用できない
という欠点があったため uim-skkの方が良いと感じました。
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